B型肝炎訴訟の和解金金額と認定条件、税金について

B型肝炎和解金についてケース毎に患者被害者が受け取れる金額・認定条件について具体的に解説します。

また、和解した後に病気が進行した場合の手続はどうしたらよいのか、和解金は課税されるのかについても解説していきます。

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B型肝炎和解金の金額・認定条件・税金

B型肝炎和解金の金額と認定条件と税金はどうなっているのでしょうか?

B型肝炎和解金の金額と病態の区分の定義・認定条件は以下の通りです。また、和解金は一切、課税されることはありません。

もともと、我が国の所得税法の考え方として慰謝料・損害賠償金・見舞金等は非課税となっているからです。

また、患者被害者が死亡した後に遺族が和解した場合も、遺族が受け取った和解金に相続税が課税されることは同様の理由でありません。

以下、病態区分ごとの和解金と認定条件です。

病態の区分 和解金
①死亡・肝癌・肝硬変(重度) 3,600万円+弁護士費用+検査費用
②肝硬変(軽度) 2,500万円+弁護士費用+検査費用
③慢性肝炎(④、⑤の該当者除く) 1,250万円+弁護士費用+検査費用
④慢性肝炎(発症後提訴までに20年を経過、現に治療を受けている者等) 300万円+弁護士費用+検査費用
⑤慢性肝炎(発症後提訴までに20年経過で④に該当しない者) 150万円+弁護士費用+検査費用
⑥無症候性キャリアー(⑦に該当する者を除く) 600万円+弁護士費用+検査費用
⑦無症候性キャリアー(提訴までに20年を経過した者) 50万円+弁護士費用+検査費用

(⑦の無症候性キャリアは和解金に加えて今後の検査費用(年4回までの血液検査、画像検査年2回までのCT・MRI)及び、年2回までの検査毎の手当1万5000円と家族の感染防止ワクチン費用を国が負担)

上記のようにB型肝炎和解金には一定の弁護士費用と検査費用が加算されます。

また、国・厚生労働省が定めたそれぞれの病態区分の認定条件があります。

したがって、患者被害者は裁判において、各病態区分の認定条件を診療録や診断書その他の証拠で立証しなければなりません。各病態区分ごとの認定条件は以下の通りです。

①死亡・肝癌・肝硬変(重度)

まず、死亡の認定条件は、B型肝炎による肝硬変・肝癌などが原因で亡くなったことを立証しなければなりません。また、死因はB型肝炎ではなくとも、B型肝炎を患っていた場合は生前の肝炎状況によって和解金が決められます。

肝癌の認定条件は病理組織検査で原発性肝癌と診断されるか、診療録と画像検査報告書と血液検査報告書等が添付された医師の診断書が認められる場合です。

肝硬変(重度)の認定条件は病理組織検査で肝硬変と診断されるか、診療録と画像検査報告書と血液検査報告書等が添付された医師の診断書が認められる場合で、90日以上間隔をあけた2時点において、Child-Pugh分類における合計点数が10点以上の状態、或いは、肝臓移植を行ったことです。

②肝硬変(軽度)

肝硬変(軽度)の認定条件は病理組織検査で肝硬変と診断されるか、診療録と画像検査報告書と血液検査報告書等が添付された医師の診断書が認められる場合です。

③慢性肝炎(④又は⑤に該当する者は除く)

慢性肝炎の認定条件は6か月以上間隔をおいた2時点において連続してALTの異常値が認められる場合です。④と⑤の認定条件は同様です。

⑥無症候性キャリアー(⑦に該当する者を除く)

無症候性キャリアーの認定条件はB型肝炎ウイルスに持続感染して入る状態で、死亡・肝癌・肝硬変・慢性肝炎に該当しない場合で⑦の認定条件も同様です。

 

未発症キャリアの除斥期間の起算点の問題

未発症キャリア(感染しているが発症していない患者)の除斥期間はどのように計算すればよいでしょうか?

B型肝炎訴訟の除斥期間の起算点は、肝炎症状が発症している方と発症していない方で異なります。

そもそも、除斥期間とは法律用語で聞き慣れない言葉ですが、一定の期間内に権利を行使しないと権利が消滅するということを意味しています。

つまり、損害賠償請求訴訟のような民事訴訟では20年が除斥期間で、20年を過ぎると損害賠償請求の権利が無くなる訳ですね。

例えば、交通事故による損害賠償請求ですと、事故発生日から20年が除斥期間と起算点は明確です。
しかしながら、B型肝炎訴訟の場合はB型肝炎に感染した日を起算点にするか、発症した日を起算点にするかで対象者数が大きく変動します。

また、感染した日を特定できないケースも多い訳ですね。

さらに、B型肝炎は感染してから30~40年後に発症することもありますので、患者被害者にとっては起算点は大問題になる場合もあるのです。

現在の考え方はB型肝炎訴訟の除斥期間の起算点は、無症候性キャリアの患者と肝炎を発症した患者で異なります。

無症候性キャリアの患者は集団予防接種等を受けた日が起算点であり、肝炎を発症した患者は発症した日が起算点となります。

従って、特に、無症候性キャリアの患者の方が和解した場合、提訴までに20年を経過していない方の和解金は600万円+弁護士費用+検査費用ですが、提訴までに20年を経過した方の和解金は50万円+弁護士費用+検査費用と大きな差となっています。

ただ、現在、国会で審議中の「B型肝炎特別措置法」改正案では、

『給付金の支給対象を拡大し、死亡又は発症後提訴までに20年を経過した「死亡・肝癌・肝硬変」の患者等に対する給付金額を法律上に新たに位置づける』

ことが盛り込まれています。

つまり、改正案は発症後20年を経過した患者被害者にも給付金を支払うことを意味しています。

したがって、提訴までに20年を経過した無症候性キャリアの患者被害者の和解金も、現在の50万円から引き上げられる可能性が出てきました。

いずれにしても、無症候性キャリアの患者被害者の場合や、提訴までに20年を経過した患者被害者の場合も提訴することが次に繋がることになります。

特に、未発症キャリアの患者被害者の方でご自身の除斥期間の起算点などが解らない場合は、最寄りの弁護士事務所か全国B型肝炎訴訟原告団に相談することをお奨めします。

いずれも、無料での相談を受け付けています。

 

病気が進行した場合の給付金の考え方

慢性肝炎から肝癌へと病気が進行した場合の給付金はどうなりますか?

B型肝炎は長い年月を掛けて病気が進行していく恐ろしい病気です。

したがって、病態が進行した場合、追加給付金を受けとることができます。

例えば、慢性肝炎で1,250万円の給付金を受け取った方が肝硬変(重度)になった場合、3,600万円と1,250万円の差額の2,350万円を追加で受け取ることができます。

勿論、最初に慢性肝炎で1,250万円の給付金を受け取った時と同様に、担当の弁護士に手続を依頼しなければなりません。

また、給付期限内に和解が成立して給付金を受け取り、その後、給付期限が過ぎて病気が進行した場合も追加給付金を受けとることができます。

例えば、発症から10年で提訴し和解した慢性肝炎の場合は1,250万円の給付金となりますが、その後、10年以上を経過した後に肝癌に進行した場合も差額の2,350万円を受け取ることができます。

つまり、和解して給付金を受け取った後に病状が悪化した場合、20年の給付期限を過ぎてもその病状に応じた給付金が追加で支給されます。

ただし、給付期限内に和解が成立していないと追加給付が受けられませんので、救済の対象になる感染者の方は提訴することが何よりも先決です。

無症候性キャリアの患者被害者の場合も同様で、無症候性キャリアの患者被害者が一旦、和解しておけば将来、発症した場合は差額を受け取ることができます。

また、提訴までに20年を経過した無症候性キャリアーの患者被害者の場合も、和解して50万円の給付金を受け取っておくと将来、発症した場合に追加の給付金を受け取れる可能性が出てきました。

現在の流れは、より、多くの患者被害者を救済しようという流れになってきているからです。

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      2016/06/29

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