厚生労働省のB型肝炎訴訟に対する対応

ここでは、原告被害者から見た厚生労働省の対応について考えて見ます。

つまり、慢性B型肝炎やB型肝炎由来の肝臓癌や肝硬変に苦しむ原告被害者にとり、現在の厚生労働省の対応は果たして満足できるものでしょうか。いくつかの視点から検証してみます。

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提訴件数の推移

B型肝炎訴訟の提訴件数は増えているのでしょうか?

厚生労働省・肝炎対策推進協議会の資料によりますと、B型肝炎訴訟の提訴件数と和解件数の推移は以下の通りです。

年月 提訴件数 和解件数
平成23年7月 758人 0人
平成24年7月 5,185人 621人
平成25年7月 10,732人 4,222人
平成26年7月 15,456人 7,900人

上記の通り平成23年7月の提訴件数は758人で、3年後の平成26年7月の提訴件数は約20倍の15,456人と大幅に増加しています。

しかし、提訴件数の増加に伴い和解件数が増加していない現状が見え、結果的に原告被害者が長期間待たされているのが現実の姿です。これまで述べてきました様にB型肝炎訴訟は、「基本合意書」と「B型肝炎特別措置法」で和解の大枠は決められています。

したがって、訴訟の審理は2006年の最高裁判決に基づいて行なわれていますから、実質的には提訴した原告被害者が国の救済の条件を満たしているかを確認する事務的な作業の連続となります。

つまり、原告被害者が国からの給付金を受けられるか否かの実質的な判断は全国B型肝炎訴訟弁護団や各弁護士事務所で行われていますので、被告の国・厚生労働省は和解に向けて書類に間違いが無いかの事務的な確認作業を行っているに過ぎません。

先日、従来の「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」が改正され、本年8月1日より「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律」が施行されることになりました。

法律の改正により給付金の請求期限は5年延長され2022年1月12日までに改正され、給付金の支給対象を拡大して死亡又は発症後提訴までに20年を経過した死亡・肝癌・肝硬変の患者に対する給付金の金額が新たに盛り込まれました。

また、基本合意当時の国・厚生労働省の推計では約45万人程度が訴訟の対象になるとの見方もありますが、現在までに提訴した人の総数は3万人に過ぎません。

今後、提訴者数がますます増加することが考えられますので、厚生労働省の対応の強化が求められます。

 

厚生労働省の体制

被告である国・厚生労働省の訴訟対応はどうなっているのでしょうか?

厚生労働省でB型肝炎訴訟を担当しているのはB型肝炎訴訟対策室で、B型肝炎訴訟対策室は健康局結核感染症課の一部署です。また、厚生労働省内に肝炎対策基本法第19条の規定に基づき肝炎対策推進協議会が設置されています。

肝炎対策推進協議会は厚生労働大臣が「肝炎対策の推進に関する基本的な指針」の策定・変更を行う場合、肝炎対策推進協議会の意見を聴くものとされています。

肝炎対策推進協議会とB型肝炎訴訟対策室

つまり、今後の肝炎対策の推進に関する基本的な指針は肝炎対策推進協議会によって決められ、B型肝炎訴訟の対応はB型肝炎訴訟対策室が行っています。

したがって、原告被害者が待ち望むB型肝炎の和解は、B型肝炎訴訟対策室の対応次第であると言えます。つまり、B型肝炎訴訟対策室は提訴した原告被害者が国の救済の条件を満たしているかを確認する事務的な作業を行う部署で、人為的な対応次第で和解までの期間が決まっていると言えます。

B型肝炎訴訟対策室の対応

以前は数人体制で行っていたB型肝炎訴訟対策室ですが、現在は人員が大幅に増強されていると聞きます。しかしながら、和解までの待ち時間は年単位であることは以前と変わらず、人員が大幅に増強されたとはいえ数十人体制になったとは思えません。

全国に32,000人もいる厚生労働省の役人の数から考えると、B型肝炎訴訟対策室を現在の数倍の人員にすることもさほど難しいこととは思えないのです。今後の厚生労働省の英断を期待したいと思います。

なお、B型肝炎訴訟対策室ではB型肝炎訴訟に対する各種質問に答えてくれます。

私も何度か電話したことがありますが、非常に丁寧な対応で質問に答えてくれます。以下に電話番号を記しますので、疑問があれば何でも相談すると良いでしょう。

訴訟(和解手続等)に関する照会先

  • 厚生労働省健康局結核感染症課B型肝炎訴訟対策室
  • 電話 03-5253-1111(代表)
  • 専用ダイヤル 03-3596-2252(直通)
    (受付時間午前9時から午後5時まで 月~金曜日・祝日・年末年始を除く)

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      2016/07/01

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