今でも残している和解を知らせる弁護士からのメール

B型肝炎訴訟の和解と給付金の受取は私一人だけの喜びではありませんでした。

それは、本人である患者被害者以上に苦労した家族の喜びでもありました。

また、確かに和解と給付金の受取は一つの大きな目標だったことは事実ですが、一方で果たして和解で良かったのかという思いがあったことも否定できません。

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和解を知らせる弁護士からのメール

和解を知らせる弁護士からのメールは、今でもパソコンのメール受信箱の中に残してあります。

長い年月の苦労を癒してくれる弁護士からの大事な1通のメールを消去するには忍びないからです。ちなみに、私宛の和解を知らせる弁護士からのメールは以下の内容でした。

~中略~

本日9月17日、被告国から和解に応じるとの回答がありました。満額回答です。
岡本さんの請求を丸々、国が受け入れる内容です。

給付金1,250万円、弁護士費用50万円 合計1,300万円を支払うとの内容です。

この内容で和解に応じてもいいかのかを、岡本さん本人に意思確認する必要があります。
近日中に、ご返事ください。今後の手続きは追って、お伝えします。

つまり、あくまでも裁判の和解ですから、満額回答であっても原告が受け入れるか否かの最終確認が必要となります。そのため、私の弁護士が私の最終的な意思確認をしてきました。

勿論、原告としては待ちに待った満額回答ですから受け入れない筈はありません。そこで、私は間髪入れずに弁護士に和解に応じる旨をメールしました。

その後に、一番、苦労を掛けた家内に電話を入れたのでした。電話を掛けると家内はうれし泣きで一言も喋れませんでした。

その後、10月10日に国・厚生労働省との訴訟に正式に和解が成立し、12月2日に慢性肝炎の和解金を受け取りました。

原告被害者から見たB型肝炎訴訟和解の意味

果たして和解で良かったのでしょうか?

50年以上にも及ぶB型肝炎ウィルスの感染から発症・慢性肝炎・B型肝炎訴訟提訴を経て、和解し和解金を受け取ったということは長い年月の苦労が報われた瞬間であったことは事実です。

被告である国・厚生労働省が集団予防接種・ツベルクリン反応検査でB型肝炎ウィルスに感染したことの責任を認め、謝罪し和解金を支払う訳ですから意義があったことは間違いありません。

基本的に戦後の自民党政権や厚生省は、国や役所の行政責任を認めたことはありませんでした。

しかし、1996年の薬害エイズ事件和解から流れが変わり、2007年C型肝炎訴訟和解、2008年薬害肝炎救済法(C型肝炎)成立、2011年B型肝炎訴訟和解基本合意書締結へと繋がりました。

しかしながら、B型肝炎訴訟の基本合意書には以下の4つのポイントが定められています。

  1. 国の責任を認め謝罪すること
  2. 和解の手続と内容
  3. 後続訴訟の扱い
  4. 恒久対策

つまり、私達が勝ち取ったB型肝炎訴訟の和解は上記前段の「国の責任を認め謝罪すること」と「和解の手続と内容」については勝ち取りましたが、後段の「後続訴訟の扱い」と「恒久対策」を勝ち取った訳ではありません。

ここで言う「後続訴訟の扱い」とは、現在、和解の条件として裁判で提訴することが求められていますが、本来は集団予防接種・ツベルクリン反応検査でB型肝炎ウィルスに感染した患者被害者にとっては、裁判で提訴しなくても給付金が受け取れる制度が必要です。

また、「恒久対策」とはB型肝炎感染者や発症者の検査費や治療費を、全額国が負担することを意味しています。

ですので、この「後続訴訟の扱い」と「恒久対策」が認められて初めて、B型肝炎訴訟の基本合意書の趣旨が満たされたと言えます。

つまり、「後続訴訟の扱い」と「恒久対策」が認められるまでは、B型肝炎訴訟の和解を受け入れないという考え方も有り得ます。

そのことに思いを馳せると果たして和解で良かったのかと考えてしまいます。

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      2016/07/31

 - エピローグ

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